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サマリンダ出張日記

Samarinda
  Samarindaの夕暮れ。Mahakam Riverを往来する石炭バージ。  

ジャカルタから1時間50分のフライトでボルネオ島のバリクパパンへ、さらにバリクパパンから山道を車で3時間飛ばすと、熱帯雨林の中に突如として石炭輸送バージがひっきりなしに走るマハカム川が現れる。この都市は、東カリマンタン州の州都であるサマリンダだ。

インドネシアでは、鉱区のライセンスはCCoWという国所管の大規模炭鉱がかつては主体だったが、新規に供与されるのはIUPと呼ばれる県所管の小規模炭鉱ライセンスに統一されており、その数は1000を超えるという。結果として家族経営的な小規模炭鉱が乱立する産業構造になっている。ショベルカーでちょこっと掘るだけでも、月数千万円のキャッシュフローは得られるので、そこらのオヤジが突如大金持ちになりましたみたいな成金達に一杯出会った。加えて、そんなIUPの権益売買を扱う怪しいブローカーが居たり、土地成金も一杯いる。日系石炭会社に聞いたところ、ちょっとした畑を買収するのに2億払うらしい。田舎町が、ちょっとした好景気に沸いている。

  KENARI 【左】マッドクラブを醤油、ジンジャーソースでボイルしたもの 【右】シーフードのエキスがタップリ入ったアスパラガス サワースープ  

人々が裕福になると、食文化も育つものだ。とは言え成金たちのお金の大部分は怪しいカラオケ屋やらに落ちているようだけど、地元のレストランも育ってきている。勧められて行ったのが、レストランKENARI - Kepiting Saos Super。Kepiting Saos SuperというのはSuper Crab Sauceと言う意味で、Balikpapanに本店がある蟹専門店のSamarinda支店だ。マッドクラブを醤油、ショウガ、チリなどのスパイスでボイルしたもの。クラブの中身もよく詰まっている。ただ、ビンタンビールは数本しか冷やしていなかったらしく、常温のビールと氷を持ってきたのはイマイチ。インドネシア人は基本的に酒を飲まないので、酒を置いていても冷えていないことは多いのだ。他にもスープ、シュリンプ、ナシゴレンを食べて、一人200,000ルピア (2000円位)だから安い(とは言え、現地の感覚で言うと高級店だ。店内はそれほど綺麗じゃないんだけど・・・)。

  サマリンダのロードサイドの店にて 【左】中庭から元気一杯の若者がサーブしてくれた 【中央】大きな海老 【右】ヘビ?の干物  

そして帰国日の昼には、地元のインドネシア人がサマリンダ近郊のロードサイドの店に招待してくれた。バイクとトラックが土埃をあげながら行き交う道路から一歩店内に入ると、そこには心地よい中庭が広がっていた。中庭をウッドデッキといくつかの小部屋で取り囲んでいる構造で、その小部屋から中庭を眺めながらご飯を頂く開放的なスタイルだ。店頭のガラスケースに食材が並んでいて、ここから好きなものを選べる。ロブスターかと思うほど大きな海老に、チキンスープのミーフン、焼き魚、野菜のステアフライを頂いた。因みに、ショーケースにはヘビ?の干物もあって、密かに気になってたのだけど、頼む勇気はなく断念。ヘビは次回に取っておこうと思う。

 

グランド・ハイアット ジャカルタ

ジャカルタにはこれまで20回以上訪問したが、結局、グランド・ハイアットが定宿になった。高給で有名な某商社マンもよく見かけるので、ホテル日航(現プルマン)よりアッパークラスのホテルに泊まれる日系企業の界隈ではスタンダードなホテルのようだ。

お気に入りのポイントは2つある。まず、クラブ・ラウンジがとても良い。サパーと言いつつ、結構しっかりした食事が出る。だから、会食がない日は、たいていここで夕食を済ませてしまうことにしている。そして僕が好きなのが、ファウンテンラウンジでのジャズのライブ演奏だ。コーラスも入る本格的な演奏で、これがカバーチャージ無しで聴けるのだから東京の感覚で言うとお得だ(東京で生演奏があるパークハイアットやリッツカールトンではカバーチャージを取られる)。クラブラウンジで軽く食事したあと、ライブ演奏を聞きながら仕事をするのが日課になっている。

竣工から20年ほど経っているので、さすがにエレベーターなんかに古さを感じる部分はあるのだけど、きちんとリノベーションされていて客室は古さを感じない。とは言え、リッツカールトンが同じコンセプト(高級ショッピングモールと同じコンプレックスに入居する手法)で開業するなど、ライバルも増えているようだ。こうして切磋琢磨して、都市としての品質が上がっていくならば、出張者としては有難いことだ。